ソックス編んで10ドル?

カフェで編み物をしていた数人に近づいてきた妙齢の女性。

「ステキな趣味ね。うちの孫にソックスを編んでもらえないかしら? もちろん毛糸代はお支払いするわ。それに編み賃10ドル」

編み物をしていた彼女たちは丁寧にお断りをしたそうです。内心怒っていたのですけれどね。ソックスを編むのどれくらいかかるか想像がつかなかったのだろうとは思いますが、ちょっと失礼な価格ですよね。今、アメリカでは、州によっても異なりますが、最低賃金が州によってだいたい8ドルから9ドル。もし、ソックスを編むのに、うーん、どれくらいかかるかしら? 必死こいて休まず編んで6時間くらい? 子供のサイズだったらもう少し早く編めるかな? 計算を簡単いするために5時間としたら1時間2ドルですよ。怒ると通り越して笑ってしまう価格付け。あはは。

編み物に限らず「手作り」に対して多くのアメリカ人は「おばあちゃんがすること」と思っています。日本にもそういう人多いでしょうが、そうはいっても「手作り」への想いはちょっと違いません? 「手作りのソックス」は仕事もなくて暇な人がすること、というイメージがついてまわっています。

もちろん、手編みのソックスの暖かさ、柔らかさ、価値をわかっている人たちもいると思いますよ。そして、そういうソックスを手に入れたいけれど、どうしても高価になってしまうから手に入れられない、と我慢している人たちも。価値をわかってくれて「ありがとう」という感謝の気持ちが多い人に、「これ、プレゼントよ」と渡すニッター、少なくないのではないかなぁ。要は「嬉しい」と思う気持ちなのでしょうね。

いやぁ、1時間2ドルかぁ。すごいなぁ。どういう計算でその女性が10ドルと言ったのか、聞いてみたい。

それに、「もの作り」の気持ちを忘れてしまうのは寂しいですよ。「もの作り」がその国の経済繁栄に直接、つながることはないにしても、その奥底に流れる手作業を愛する気持ち、クリエイティビティはひいてはその国の将来に明るい何かを与えてくれるのでは、なんて勝手に考えています。

さて、Tea Leaves Cardigan がんばって進めています。

前から見たところです。せっせと身頃を編みます

前から見たところです。せっせと身頃を編みます

袖の目は休めておいて身頃をつなげて編むんです。だから、編むときは目数が多くて大変だけれど、あとは楽チン。つなげなくてもいいのですもの。

後ろ身頃です

後ろ身頃です

先は長い。自分の胴の長さを恨めしく思います。そして、できるだけこれ以上お腹のまわりを太くしないようにしないと、さらに目数がおおくなりますから。

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